【2026年最新】竹中平蔵氏とパソナの現在は?役員一覧から確認
2026年10月現在、竹中氏はパソナグループの現役役員ではありません。
パソナグループの公式会社概要に掲載されている役員情報は、2026年9月1日現在のものです。この一覧に竹中氏の名前はなく、2009年から続いた取締役会長としての関係は終了しています。
パソナグループの2026年役員一覧
公式情報に掲載されている主な役員は次のとおりです。
| 役職 | 氏名 |
|---|---|
| 代表取締役会長CEO | 若本博隆 |
| 代表取締役社長COO | 中尾慎太郎 |
| 取締役副社長執行役員 | 深澤旬子 |
| 取締役副社長執行役員 | 山本絹子 |
| 取締役副社長執行役員 | 南部真希也 |
| 取締役・常勤監査等委員 | 野村和史 |
| 社外取締役・監査等委員 | 舩橋晴雄 |
| 社外取締役・監査等委員 | 古川一夫 |
| 社外取締役・監査等委員 | 宮田亮平 |
| 社外取締役・監査等委員 | 跡見裕 |
特に注目したいのが、南部真希也氏が取締役副社長執行役員として経営陣に名を連ねていることです。
創業者・南部靖之氏と竹中氏が築いた関係から始まった経営体制は、2022年の退任を経て、現在の経営陣へと移っています。
竹中平蔵氏は2026年に何をしている?
竹中氏の公式ウェブサイトでは、2026年現在の肩書として、経済学者、慶應義塾大学名誉教授、元国務大臣などが紹介されています。
政治・経済に関する情報発信、著作、講演、教育活動などを続けています。
したがって、現在の状況は次のように整理できます。
- パソナグループの取締役会長:2022年8月に退任済み。
- パソナグループの現役役員:2026年9月1日現在の公式一覧には掲載なし。
- 経済学者としての活動:継続。
- 慶應義塾大学名誉教授:本人の公式プロフィールに掲載。
なお、パソナの元会長という経歴と、現在も同社の経営に関与していることは別の問題です。過去の役職を現在の役職として紹介する情報には注意が必要です。
2026年のパソナグループの企業規模
パソナグループ自体は、竹中氏の退任後も事業を継続・展開しています。
2026年10月に確認できる公式会社概要では、次の数字が掲載されています。
- 2026年5月期連結売上高:3,085億円
- 連結従業員数:22,431人
- 連結子会社:66社
事業領域も人材派遣だけではありません。BPO、業務委託、人材紹介、再就職支援、海外人材サービス、子育て・介護支援、地方創生・観光などに広がっています。
この点は、竹中氏の退任を理解するうえでも重要です。現在のパソナグループを、かつての人材派遣事業だけで説明することはできません。
【小泉政権との関係】竹中平蔵氏と労働者派遣法の規制緩和
竹中氏とパソナをめぐる批判を理解するうえで、避けて通れないのが小泉純一郎政権の構造改革です。
竹中氏は2001年、小泉内閣で経済財政政策担当大臣に就任。その後、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任しました。
当時の政策の大きな方向性は、規制改革、市場競争の促進、民間活力の活用、行政改革などです。
労働者派遣法はどのように変わったのか
労働者派遣法の規制緩和は、竹中氏が大臣になって突然始まったものではありません。
制度の変化は、小泉政権より前から段階的に進んでいました。
内閣府の資料と厚生労働省関係の政策資料を整理すると、次のようになります。
1985年:労働者派遣法成立
専門性や雇用管理の特殊性などを考慮し、対象業務を限定する形で制度が設けられました。1986年に施行されています。
1996年:対象業務の拡大
派遣対象業務が16業務から26業務に拡大しました。
1999年:原則自由化
対象業務を限定列挙する方式から、禁止業務以外を原則として認めるネガティブリスト方式に変更されました。この改正は小泉政権成立前の出来事です。
2003年:製造業派遣の解禁を含む法改正
製造業務への派遣が認められ、派遣期間の上限も従来の1年から最大3年へ延長する方向に改められました。
2004年3月:改正法の施行
製造業務への派遣が実際に解禁されました。
2007年3月:製造業務の派遣期間を最大3年に延長
当初1年だった製造業務への派遣期間の上限が最大3年となりました。
竹中氏は派遣法改正を一人で主導したのか
ここは誤解が生まれやすい部分です。
竹中氏が小泉政権の経済政策を担い、規制改革を推進したことは事実です。しかし、労働者派遣法の改正を竹中氏一人が決定したわけではありません。
2002年12月には、労働政策審議会が派遣制度の改正について建議をまとめています。厚生労働省はその議論を受けて法案を作成し、2003年3月に国会へ提出、同年6月に成立させました。
つまり、政策の方向性を決める内閣、制度を具体化する厚生労働省、審議する労働政策審議会、法律を成立させる国会という複数の主体が関わっています。
一方、2001年10月の政府の改革先行プログラムには、派遣期間の延長や製造業務への派遣禁止の撤廃を含む制度見直しの検討が盛り込まれていました。小泉政権が労働市場の規制改革を政策課題として扱っていたことは、政府資料から確認できます。
竹中氏本人は派遣法改正についてどう説明している?
2023年の文春オンラインのインタビューで、竹中氏は派遣労働の拡大について、厚生労働省が制度改正を担当したのであり、自身が一人で進めたという理解は誤りだと主張しました。
また、派遣という働き方を希望する人がいることや、労働市場の二重構造を改善する必要性についても説明しています。
この説明は竹中氏本人の見解です。政府の政策資料から確認できる法改正の経緯とは、分けて理解する必要があります。
なぜ規制緩和が批判されてきたのか
批判の中心には、派遣労働の拡大によって雇用の安定性が損なわれたのではないかという問題があります。
規制緩和を支持する立場からは、企業が必要な人材を柔軟に確保でき、働く側にも多様な就業機会が生まれるという利点が指摘されます。
一方、批判する立場からは、次のような懸念が挙げられてきました。
- 正社員と非正規雇用の待遇格差が固定化する可能性。
- 景気後退時に派遣労働者が雇用調整の対象になりやすいこと。
- 長期的な雇用やキャリア形成が難しくなる場合があること。
- 企業側の人件費調整の柔軟性が、労働者側の不安定さにつながること。
2008年の金融危機後には、製造業を中心とした派遣労働者の雇用問題が社会的な議論になりました。内閣府も2008年の経済資料で、製造業務への派遣拡大と、派遣期間の期限が集中する2009年問題を取り上げています。
このため、竹中氏に対する評価は、単なる経済政策の賛否だけでなく、改革によって利益を得た側と、雇用不安を抱えた側の違いをどう考えるかという問題にもつながっています。
【国家戦略特区とパソナ】家事支援外国人受入事業をめぐる利益誘導疑惑
竹中氏とパソナの関係で、特に具体的な検証が必要なのが国家戦略特区の問題です。
ここでは、政策を議論した時期、パソナが事業者として認定された時期、政府が示した説明を順番に確認します。
2014年5月12日、竹中氏が外国人家事労働の活用を提案
2014年5月12日に開かれた第5回国家戦略特別区域諮問会議の議事録には、竹中氏の発言が記録されています。
竹中氏は当時、諮問会議の有識者議員として出席していました。
会議では、女性の活躍を促進するための外国人家事労働の活用を取り上げ、ワーキンググループで早急に検討を始めるよう求めています。
これは、後に家事支援外国人受入事業として制度化される政策に関わる発言です。
注目すべきなのは、当時の竹中氏がパソナグループの取締役会長でもあったことです。
つまり、民間企業の経営に携わる人物が、政府の規制改革を議論する有識者議員でもあったという構図になります。
2016年7月、パソナが事業者として認定される
その後、家事支援外国人受入事業は国家戦略特区の制度として具体化しました。
2016年7月27日、神奈川県では全国初となる適合事業者3社が決まりました。
その企業は次のとおりです。
- 株式会社パソナ
- 株式会社ダスキン
- 株式会社ポピンズ
3社は外国人家事支援人材を受け入れるための基準を満たす事業者として認定されました。
ここで重要なのは、パソナだけが認定されたわけではないことです。
また、この認定は家事支援外国人受入事業を実施するための「特定機関」としての適合確認であり、国家戦略特区諮問会議がパソナに個別の業務を発注したことと同じではありません。
家事支援外国人受入事業とは?
内閣府の制度説明によると、この事業は国家戦略特別区域内で、外国人が家事支援活動に従事することを認める仕組みです。
主な目的は次の3点です。
1. 女性の活躍促進。
2. 家事支援サービスに対する需要への対応。
3. 中長期的な経済成長への貢献。
通常の在留資格制度とは異なり、指定された特定機関が外国人と雇用契約を結び、第三者管理協議会による管理体制の下で事業を実施します。
この制度によって、人材サービス企業が外国人家事支援人材を雇用し、家庭向けのサービスを提供する事業機会が生まれました。
パソナにとっても、人材サービスの事業領域を広げる機会となったわけです。
利益誘導疑惑に対する政府の説明
問題が表面化したのは、竹中氏が政策を議論する立場にありながら、関係する事業を展開するパソナの会長でもあったためです。
2017年9月5日の梶山内閣府特命担当大臣の記者会見では、記者からこの問題について質問が出ました。
質問では、竹中氏が2014年の諮問会議で外国人家事労働の活用を提案し、その後パソナが事業者として認定されたことについて、利害関係者ではないかと指摘されています。
これに対する政府側の説明は、次のようなものでした。
- 竹中氏は個別企業の利益を代表するのではなく、一般的な規制改革について議論していた。
- 規制改革の内容はパソナだけでなく、同業他社も利用できる。
- 特定企業を選定する案件や個別の補助金を決める場合とは性質が異なる。
- そのため、政府としては竹中氏を利害関係者には当たらないと判断していた。
政府の説明は、規制一般を議論することと、個別企業の事業者選定に参加することを区別する考え方です。
一方で、記者側は、パソナ自身が利益を得る可能性のある規制改革に、同社の会長が関わること自体に問題があるのではないかと追及しました。
疑惑は事実なのか?事実と批判を分けて検証
この問題は、次のように整理すると理解しやすくなります。
| 検証項目 | 確認できる事実 | 評価・論点 |
|---|---|---|
| 竹中氏の立場 | パソナグループ会長と国家戦略特区有識者議員を兼任 | 利益相反への懸念が生まれる |
| 2014年の発言 | 外国人家事労働の活用を早期に検討するよう提案 | 政策形成への関与が確認できる |
| パソナの認定 | 2016年に特定機関として認定 | 同時に他の2社も認定された |
| 政府の説明 | 規制一般の議論であり、同業他社も利用できると説明 | 政府は利害関係者に当たらないと判断 |
| 違法な利益誘導 | 竹中氏がパソナだけを指名したという決定記録は示されていない | 政策の公平性や透明性への疑問は残る |
ここから導かれるのは、利益相反を疑問視する根拠となる役職の重複と政策上の関与は実際に存在した一方、違法な利益誘導が立証されたこととは別問題だということです。
竹中氏が会長を務めていた企業が、竹中氏も議論に参加した規制改革によって事業機会を得た。この関係は、政治倫理や企業統治の観点から検証されるべき論点です。
ただし、制度を推進したこと、企業が制度を利用したこと、個別の利益供与を決定したことは、それぞれ異なる事実です。
この3つを混同すると、疑惑の実態を正しく理解できなくなります。
【評判・批判を検証】竹中平蔵氏とパソナが批判される本当の理由
竹中氏とパソナに対する批判は、単に一つの政策や一度の人事をめぐるものではありません。
主に次の3つの問題が重なっています。
1. 労働市場の規制緩和と雇用の不安定化
最も根強い批判は、労働者派遣制度の規制緩和が非正規雇用の拡大や雇用の不安定化につながったのではないかというものです。
特に、製造業派遣の解禁と2008年以降の雇用問題は、規制緩和の功罪を考える際に繰り返し取り上げられています。
批判する側は、企業の競争力や人件費の柔軟性を優先した結果、労働者の生活や雇用の安定が後回しになったと考えます。
一方、改革を支持する側は、正社員だけを前提とした雇用慣行を見直し、転職や再就職を含めた多様な働き方を実現する必要があると主張します。
重要なのは、派遣労働そのものの存在と、労働者保護が十分だったかという問題を切り分けることです。
2. 政策を議論する立場と民間企業の役員を兼ねる問題
国家戦略特区の問題は、政策決定に関わる人間が民間企業の経営にも参加する場合、どのような利益相反管理が必要なのかという問題を浮き彫りにしました。
たとえ規制改革が業界全体に適用されるものであっても、所属企業が事業機会を得るのであれば、外部から公平性を疑われる可能性があります。
このような疑念を避けるには、少なくとも次のような仕組みが重要です。
- 政策に関係する企業との利害関係を明確にする。
- 審議内容と発言記録を公開する。
- 個別企業の選定に関わる場合の参加制限を明確にする。
- 利益相反の申告や審議からの除外について説明責任を果たす。
政府が適法・適正と判断していたとしても、それだけで社会的な納得が得られるとは限りません。
3. パソナの事業拡大と企業イメージ
パソナは人材派遣だけでなく、BPO、人材紹介、再就職支援、海外人材、地方創生などへ事業を広げてきました。
こうした多角化を評価する立場からは、雇用機会の創出や企業の業務効率化、地方の産業振興に貢献する企業として見られています。
一方、批判する立場からは、公共政策と民間事業の距離が近すぎるのではないかという疑問や、人材ビジネスの利益構造に対する不信感が示されています。
特に竹中氏が会長だった時代は、政府の規制改革に関わった人物が大手人材サービス企業の経営者でもあったため、企業そのものへの評価と政治的な評価が混ざりやすい状況でした。
【プロの結論】竹中平蔵とパソナの問題を正しく判断する3つの視点
この問題を検証する際には、次の3つの判断軸が欠かせません。
第一に、政策の決定過程を見ること。
竹中氏がどの会議に参加し、どのような提案を行い、最終的に誰が法律や制度を決定したのかを確認する必要があります。大臣や有識者議員という肩書だけで、すべての政策の責任を一人に帰することはできません。
第二に、企業の事業機会と個別の利益供与を区別すること。
パソナが規制改革によって事業機会を得たことと、竹中氏が自社のために特別な便宜を図ったことは同じではありません。事業者認定の基準、競争条件、審査の独立性などを確認することが重要です。
第三に、政策の成果を労働者側からも評価すること。
企業の売上や雇用創出だけでなく、労働者の賃金、雇用の継続性、待遇、キャリア形成まで見る必要があります。
規制緩和によって企業活動が活発になったとしても、その利益が労働者や社会にどう還元されたかは別途検証しなければなりません。
竹中氏とパソナをめぐる議論の本質は、単純な人物批判ではなく、政策と民間企業の関係をどこまで透明にし、国民が納得できる形で管理するかという、日本の政策決定と企業統治の課題にあります。
【よくある質問】竹中平蔵とパソナの関係に関するFAQ
Q1:竹中平蔵氏はパソナの会長をいつからいつまで務めましたか?
A1:2009年8月にパソナグループの取締役会長に就任し、2022年8月19日に退任しました。会長職は約13年間です。
Q2:竹中平蔵氏がパソナの特別顧問になったのはいつですか?
A2:2007年2月1日です。パソナの特別顧問とアドバイザリーボードのメンバーに就任しました。
Q3:竹中平蔵氏がパソナ会長を退任した理由は何ですか?
A3:本人は、約13年間の会長職に区切りをつけ、若い世代に経営を引き継ぐためと説明しています。企業の新陳代謝を促すことも理由に挙げています。
Q4:竹中平蔵氏は2026年現在もパソナの役員ですか?
A4:いいえ。パソナグループの2026年9月1日現在の公式役員一覧には掲載されていません。現在は経済学者、慶應義塾大学名誉教授などの肩書で活動しています。
Q5:竹中平蔵氏とパソナの利益誘導疑惑は事実ですか?
A5:竹中氏がパソナの会長と国家戦略特区の有識者議員を兼ねていたこと、パソナが家事支援外国人受入事業の認定事業者になったことは事実です。一方、竹中氏がパソナだけに便宜を図ったという違法な利益誘導が立証されたわけではありません。政府は一般的な規制改革の議論であるとして、利害関係者には当たらないとの見解を示しました。
Q6:南部靖之氏と竹中平蔵氏はどのような関係ですか?
A6:南部氏はパソナの創業者で、竹中氏を特別顧問や会長として迎えた経営者です。竹中氏本人も、会長就任は南部氏からの依頼だったとインタビューで説明しています。
まとめ:竹中平蔵とパソナの関係は2022年に一区切り、政策との関係は検証が必要
竹中平蔵氏とパソナの関係は、2007年の特別顧問就任、2009年の取締役会長就任を経て、2022年8月19日の退任によって一区切りとなりました。
2026年現在、竹中氏はパソナグループの役員ではありません。パソナグループは若本博隆氏を会長CEO、中尾慎太郎氏を社長COOとする新たな経営体制で事業を展開しています。
一方、竹中氏が関係した小泉政権の構造改革、労働者派遣法の規制緩和、国家戦略特区の家事支援外国人受入事業については、今も政策の公平性や雇用のあり方を考えるうえで重要な論点です。
特に利益誘導疑惑については、次の3点を混同しないことが大切です。
- 竹中氏が政府の政策形成に関わったこと。
- パソナが規制改革によって事業機会を得たこと。
- 竹中氏がパソナに個別の利益を与えるよう不正に働きかけたかどうか。
最初の2点には公的資料による裏付けがあります。しかし、そこから直ちに3点目を事実と判断することはできません。
竹中平蔵氏とパソナの問題を考える際に本当に重要なのは、誰が政策を決め、誰がその恩恵を受け、利益相反を防ぐ仕組みが十分に機能していたのかという点です。
この視点は、今後の規制改革、官民連携、労働市場政策を評価する際にも欠かせません。 (出典: 竹中 平蔵 パソナ(Yahoo!ニュース))