かごめかごめ歌詞の意味を徹底解説|由来・怖い都市伝説と史料で読む真相を完全検証
「かごめかごめ」の歌詞には、いったいどんな意味が隠されているのでしょうか。「籠の中の鳥はいついつ出やる」「夜明けの晩に」「鶴と亀がすべった」「後ろの正面だあれ」という不思議な言葉の並びから、妊婦の流産を歌ったもの、遊女の悲しい運命を表したもの、処刑される罪人の歌など、さまざまな説が語られてきました。
しかし、江戸時代の記録や民俗学者・柳田國男の研究をたどると、見えてくるのは少し違った姿です。実は、現在広く知られる歌詞と昔の採録歌詞には違いがあり、もともとは子どもたちが輪になって遊ぶ「あてもの遊び」の歌だったと考えられています。2026年現在も、作者や原型のすべてが明らかになったわけではありません。歴史的な記録と後世の解釈を照らし合わせながら、その意味と正体に迫ります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 歌詞の意味:目隠しをした子どもを籠の中の鳥に見立てた、伝承遊びの歌と考えられている。
- 歴史と由来:江戸時代にはすでに歌われていたが、現在の歌詞と完全に同じ形ではなかった。
- 怖い都市伝説:妊婦の流産説や遊女説、処刑説などがあるものの、歌の成立事情を裏付ける決定的な史料は確認されていない。
【まず答え】かごめかごめの歌詞の意味は?全体をわかりやすく解説
「かごめかごめ」の意味を理解するうえで、最初に押さえておきたいのは、この歌が単独の物語を描くために作られた作品とは限らないという点です。
歌詞は一見すると、籠に閉じ込められた鳥が外に出る時を待ち、夜明けとも夕暮れともつかない不思議な時間に、鶴と亀が滑り落ち、最後に誰かの正体を尋ねるという奇妙な内容です。
ところが、実際の遊び方に当てはめると、それぞれの言葉には別の見え方が生まれます。
歌詞の基本形
現在広く知られている歌詞は、次のとおりです。
かごめ かごめ
籠の中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
鶴と亀がすべった
後ろの正面だあれ
作者は不詳です。特定の作詞家が完成させた童謡というより、地域の子どもたちによって歌い継がれ、歌詞や遊び方が変化してきたわらべうたとして理解するのが適切です。
歌全体を現代語に置き換えると?
遊びの場面を踏まえて大まかに読み解くなら、次のようになります。
- かごめかごめ:輪になって囲もう、あるいはしゃがもう。
- 籠の中の鳥は:輪の中央にいる子どもは、籠の中の鳥のような存在。
- いついつ出やる:いつになったら外に出られるのだろう。
- 夜明けの晩に:夜明けなのか夜なのか分からない、不思議な時間。
- 鶴と亀がすべった:古い歌詞では「つるつるつっぺえった」などの異なる表現がある。
- 後ろの正面だあれ:自分の真後ろにいるのは誰なのか。
ここで重要なのは、歌詞のすべてを一つの物語として無理に解釈する必要はないことです。遊びの動作に合わせた掛け声や、長い伝承の途中で意味が変化した言葉が混ざっている可能性があります。
特に「夜明けの晩」と「後ろの正面」は、現代の日本語だけで考えると矛盾しているように感じられます。しかし、昔の子どもたちが実際にどのような動きをしていたのかを知ると、その不思議さにも別の説明が見えてきます。

【歴史と由来】かごめかごめは江戸時代から存在した?作者と伝承の変遷
「かごめかごめ」の歴史を調べると、少なくとも江戸時代には、この歌につながる遊びが存在していたことが分かります。
国立国会図書館のレファレンス協同データベースに掲載された足立区立中央図書館の調査では、江戸時代後期には現在の歌詞に近い形で遊ばれていたことが紹介されています。一方、歌詞の原型や正確な成立年代、作者を特定できる資料は見つかっていません。
江戸時代の記録に残る「かごめかごめ」
歴史を考えるうえで注目される資料の一つが、行智による手稿本『竹堂随筆』です。国立国会図書館には、童謡古謡を収めた和古書として所蔵されています。
江戸時代の歌詞として紹介される形には、現在の歌詞とは異なる部分があります。
かごめかごめ
籠の中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
つるつるつっぺえった
なべのなべのそこぬけ
そこぬいてたもれ
現在の歌詞にある「鶴と亀がすべった」ではなく、「つるつるつっぺえった」と歌われています。さらに、その後には「鍋の底抜け」「底を抜いてください」という言葉が続いています。
つまり、昔の「かごめかごめ」は、現在一般的に知られている短い歌詞だけで完結していたわけではありません。地域や時代によって、後半部分に違いがあったのです。
「鶴と亀」は最初から登場していたわけではない
現在の歌詞で特に印象的なのが、長寿や吉祥の象徴として知られる鶴と亀です。
しかし、古い採録形では「つるつる」という音の繰り返しが見られます。後の時代には、これが鶴や亀を連想させる表現として聞き取られ、歌詞の形が変わった可能性があります。
民俗学者の柳田國男も、1942年の著作『こども風土記』で、「つるつるつーべった」と「鶴と亀とつーべった」という二つの形を紹介しています。
この記録から分かるのは、歌詞が一つの固定された原文から変わらず伝わったのではなく、複数の言い方を伴いながら受け継がれてきたということです。
柳田國男が注目した「かごめ」の本来の意味
「かごめ」の語源についても、柳田國男は独自の見解を示しています。
柳田は『こども風土記』の中で、「かごめ」は「屈め」、つまり身をかがめることを意味すると解釈しました。輪の中央にいる子どもがしゃがむ動作に注目したものです。
「この『かごめ』は身を屈めよ、すなわちしゃがめしゃがめということであった」
さらに柳田は、「かごめ」という言葉から「かもめ」を連想した人が、「籠の中の鳥」という歌詞につなげたのではないかと考えました。
これは、歌の意味をすべて神秘的な暗号として読むのではなく、子どもの遊びの動作や言葉の変化から説明しようとする民俗学的な考察です。
野田市と山中直治の関係にも注目
「かごめかごめ」は千葉県野田市とも関係があります。
野田市の清水公園駅前には歌碑があり、地域に伝わっていた歌を作曲家・山中直治が採録したことが紹介されています。2026年5月の全日本民医連の連載記事でも、この地域との関係が取り上げられました。
ただし、山中直治は伝承歌を採録した人物として紹介されているのであり、彼が「かごめかごめ」を作詞したという意味ではありません。また、野田市に歌碑があることだけで、全国各地に伝わる歌の発祥地を確定することもできません。
野田市郷土博物館の資料には、山中直治が1933年に発行した童謡曲集も残されています。地域の歌や童謡を記録し、後世に伝える活動があったことを知る手がかりです。
【歌詞を一節ずつ解読】籠の中の鳥・夜明けの晩・鶴と亀・後ろの正面の意味
ここからは、検索する人が特に気になる四つの表現を詳しく見ていきます。言葉の一般的な意味と、遊びの構造、民俗学的な解釈を分けて考えることがポイントです。
1.「籠の中の鳥」の意味は?
最も分かりやすい解釈は、輪の中央にしゃがんでいる子どもを、籠に閉じ込められた鳥に見立てたものです。
周囲の子どもたちは手をつないで円を作ります。その円が籠のように見えるため、中央の子どもが籠の中の鳥という関係になります。
この読み方は、実際の遊び方とよく一致します。
一方、籠の中の鳥を自由を奪われた人間の象徴と考える解釈もあります。遊郭に売られた女性や、牢屋に閉じ込められた囚人を表すという説です。
ただし、こうした社会的な意味が歌の成立当初から込められていたことを示す直接的な記録は確認されていません。
2.「いついつ出やる」の意味は?
「出やる」は、外へ出ることを表す古い言い回しとして理解できます。
籠の中の鳥が、いつ外へ出られるのかを尋ねる表現です。
遊びの構造に沿えば、中央の子どもが周囲の輪に囲まれた状態を表していると考えられます。そこから自由を求める気持ちや、外の世界への憧れを読み取ることもできます。
遊女説では、身売りされた女性が年季明けを待つ姿に重ねられます。しかし、それは歌詞を社会的な物語に置き換えた解釈であり、作者の意図として確認されたものではありません。
3.「夜明けの晩」の意味は?
この表現は、歌詞の中でも特に不思議です。
夜明けは夜が終わって朝になる時間であり、晩は一般的に夕方から夜を指します。通常の時間感覚では、同時に成立しないように感じられます。
柳田國男は、この言葉を「ありうべからざるはぐらかしの語」と捉えました。つまり、わざと意味のつかみにくい表現を入れ、遊びの動作を切り替える言葉として考えたのです。
この見方を採用すると、「夜明けの晩」は恐ろしい事件が起きた時間ではなく、歌のリズムや遊びの展開を支える言葉として理解できます。
もちろん、詩的な表現として夜と朝の境界や、現実と非現実の曖昧さを感じ取ることもできます。ただし、特定の歴史的事件や宗教的儀式の時刻を示しているという確証はありません。
4.「鶴と亀がすべった」の意味は?
鶴と亀は、日本文化では長寿やめでたさを象徴する動物です。祝い事や縁起物にも登場する組み合わせとして親しまれています。
そのため、縁起の良い存在が「すべった」という表現に違和感を覚える人も少なくありません。
しかし、ここで重要になるのが古い歌詞の「つるつるつっぺえった」です。
もともと「鶴と亀が滑った」という明確な物語があったのではなく、意味が分かりにくくなった音の並びが、後世に具体的な動物の名前として理解されるようになった可能性があります。
つまり、鶴と亀の縁起の良さと、滑るという不吉にも聞こえる動作を結びつけて、最初から不幸を暗示する歌だったと決めつけるのは早計です。
5.「後ろの正面だあれ」の意味は?
最後の一節は、遊び方と照らし合わせると比較的理解しやすい部分です。
中央にいる子どもは目を隠しています。周囲の子どもたちは歌いながら輪になって回り、歌が終わると動きを止めます。
そのとき、中央の子どもの真後ろにいる相手が誰なのかを当てるのです。
つまり、「後ろの正面」は、中央の子どもにとって背後に位置しながら、輪の内側から中央を向いている相手のことだと理解できます。
言葉だけを見ると矛盾しているようですが、実際の遊びの配置を考えれば、必ずしも超自然的な意味を持つ必要はありません。
柳田國男も『こども風土記』で、輪が静止したときに真後ろにいる子どもの名前を当てる「あてもの遊び」として説明しています。
【意味の諸説を比較】かごめかごめの隠された意味は本当に存在するのか
「かごめかごめ」には、民俗学的な解釈から社会的な読み解き、怪談や都市伝説まで、多くの説があります。
それぞれの説を同じ確度で扱うと、史料に残された事実と、後世の想像による物語が混同されてしまいます。
代表的な解釈を整理すると、次のようになります。
| 解釈・説 | 歌詞との関係 | 史料上の位置づけ |
|---|---|---|
| 囲め説 | 子どもたちが中央の子を輪で囲む動作 | 辞書にも掲載される語源説の一つ |
| 屈め説 | 中央の子どもがしゃがむ動作 | 柳田國男が示した民俗学的解釈 |
| 籠の中の鳥説 | 中央の子を籠の中の鳥に見立てる | 実際の遊び方と整合する解釈 |
| 地蔵遊び・神寄せ説 | 中央の人を囲み、質問や答えをやり取りする | 類似する民俗行事との関係が指摘されている |
| 遊女・身売り説 | 自由を奪われた女性を鳥に重ねる | 社会史的な解釈だが、歌の起源としては未確定 |
| 妊婦・流産説 | 胎児や流産、背後から押した人物を歌詞に重ねる | 都市伝説。歴史的事件との直接的な裏付けはない |
| 囚人・処刑説 | 牢屋や処刑される人の境遇に重ねる | 都市伝説・後世の解釈 |
| 埋蔵金・暗号説 | 歌詞を土地や財宝の位置を示す暗号とみなす | 歴史資料による確証はない |
地蔵遊びが起源という説
民俗学的に興味深いのが、地蔵遊びとの関係です。
『精選版 日本国語大辞典』では、「かごめかごめ」の遊びの源として、一人を周囲の人々が囲み、中央の人に地蔵が乗り移るのを待って質問をする神寄せの方式が紹介されています。
こうした遊びは「地蔵遊び」「地蔵まわし」「中の中の地蔵」などと呼ばれていました。
柳田國男も『こども風土記』で、中央の子どもを地蔵に見立て、周囲の子どもたちが質問を投げかける遊びを紹介しています。
ただし、類似した遊びが存在することと、「かごめかごめ」が特定の宗教儀式から直接生まれたことは別問題です。共通する構造があるからといって、起源まで確定したわけではありません。
遊女の悲しい境遇を歌ったという説
遊女説では、「籠の中の鳥」を遊郭に閉じ込められた女性に見立てます。
江戸時代には、身売りによって自由を制限された女性が存在しました。年季が明けるまで自由に外へ出られない境遇を、「いついつ出やる」という言葉に重ねる読み方です。
2026年5月に掲載された全日本民医連の連載記事では、「鍋の底抜け」という古い歌詞や、江戸時代の遊女が歌ったとされる投節との関係から、女性の苦しい境遇を映した歌だった可能性が紹介されています。
この解釈は、江戸時代の女性の社会的立場や、古い歌詞に含まれる表現を考えるうえで興味深いものです。
ただし、遊女がこの歌を作った、あるいは遊郭で生まれた歌であると証明する直接的な史料が確認されているわけではありません。歴史的背景に基づく一つの読み方として捉える必要があります。
【怖い都市伝説を検証】かごめかごめが怖い歌といわれる理由
「かごめかごめ」が怖い歌といわれる背景には、歌詞の意味が分かりにくいことに加えて、目隠しをした子どもを大勢で囲む独特の遊び方があります。
誰かが背後に立っているのに、その姿を直接確認できない。歌が終わった瞬間に静かになり、最後に「だあれ」と問いかける。この一連の流れには、子どもの遊びでありながら、少し緊張感のある雰囲気があります。
さらに、籠、鳥、夜明け、滑る、後ろという言葉が組み合わさることで、自由を奪われた人間や不幸な出来事を連想しやすくなっています。
都市伝説1:妊婦が流産した事件を歌っている説
特に有名なのが、妊婦の流産を歌ったものだという説です。
この解釈では、「かごめ」を「籠女」と読み、籠の中の鳥を胎児に見立てます。「いついつ出やる」は出産を待つ言葉、「鶴と亀がすべった」は妊婦が転落して流産した場面とされます。
そして「後ろの正面だあれ」は、背後から妊婦を突き落とした人物を探しているという解釈です。
一つの物語として読むと非常に不気味ですが、妊婦の転落事件を歌の成立と結びつける歴史的な記録は確認されていません。
歌詞に「籠女」という表記があるわけでもなく、「鶴と亀がすべった」を妊婦の転落と解釈することにも飛躍があります。都市伝説として知られる説であり、歴史的事実として扱うことはできません。
都市伝説2:遊郭に売られた遊女の歌という説
こちらは妊婦説と並んでよく紹介される解釈です。
籠の中の鳥を遊女に見立て、自由を奪われた女性が外の世界へ出る日を待ち望んでいるというものです。
江戸時代の遊郭制度や女性の身売りという歴史的背景があるため、妊婦説よりも社会史的な想像につながりやすい面があります。
一方で、歌の成立と遊郭を直接結びつける資料は十分に確認されていません。2026年に紹介された遊女哀歌説も、確定した作者の意図ではなく、古い歌詞を読み解く一つの仮説として受け止めるのが適切です。
都市伝説3:処刑される罪人や囚人の歌という説
もう一つは、牢屋に閉じ込められた罪人の心情を表しているという解釈です。
「籠の中の鳥」は牢屋に入れられた罪人、「いついつ出やる」は解放される時を待つ姿、「後ろの正面だあれ」は背後にいる看守や処刑人を尋ねる言葉とされます。
また、処刑された人間の視点から、背後にいる人物を見ているという、さらに不気味な解釈もあります。
しかし、こうした物語を歌の原型とする歴史資料は確認されていません。牢屋や処刑のイメージを歌詞に当てはめた後世の解釈と考えられます。
都市伝説4:徳川埋蔵金や秘密の場所を示す暗号説
「かごめかごめ」の歌詞を暗号として読み解く説も存在します。
籠目の模様や鶴と亀、夜明け、後ろの正面といった言葉を地形や方角、神社仏閣などに結びつけ、隠された財宝の場所を示しているという考え方です。
しかし、歌詞を暗号として解読したとする説明は、解釈する人によって結論が変わりやすく、徳川家の記録や当時の歴史資料によって裏付けられたものではありません。
なぜ怖い解釈ばかりが広まるのか
怖い説が生まれやすい理由は、歌詞の意味が一つに定まらないことにあります。
「籠の中の鳥」は囚人にも妊婦にも遊女にも置き換えられます。「後ろの正面」は犯人探しにも、処刑人の存在にも結びつけられます。
つまり、意味の分からない言葉に一つずつ具体的な物語を与えることで、歌詞全体が怖いストーリーとして完成するのです。
子どものころに遊んだ懐かしい歌と、残酷な都市伝説の落差も、こうした解釈が印象に残る理由でしょう。
ただし、怖い物語として面白いことと、それが歴史的に正しいことは同じではありません。

【遊び方を解説】かごめかごめはどうやって遊ぶ?昔と現在の違い
「かごめかごめ」は、歌詞の意味だけでなく、実際にどのような遊びだったのかを知ることで理解が深まります。
基本的には、目隠しをした一人を中心に、ほかの子どもたちが輪になって歌いながら回る遊びです。歌が終わったところで中央の子どもが背後の人物を当てます。
基本的な遊び方は4ステップ
1.中央に鬼役を決める
じゃんけんなどで一人を選び、中央にしゃがんでもらいます。中央の子は両手で目を隠し、周囲が見えないようにします。
2.周囲の子どもが輪になる
残りの子どもたちは中央の子を囲むように円を作り、手をつなぎます。
3.歌いながら輪になって回る
全員で「かごめかごめ」を歌いながら、同じ方向に回ります。最後の「後ろの正面だあれ」に合わせて動きを止めます。
4.中央の子が背後の人物を当てる
中央の子は目を隠したまま、自分の真後ろにいる人の名前を答えます。当たれば、その子が次の鬼役になります。
地域によって歌詞や遊び方が異なる
昔のわらべうたは、テレビやインターネットのような全国共通の伝達手段がない時代に、人から人へと伝わっていました。
そのため、同じ遊びでも地域によって歌詞や動作に違いがあります。
古い歌詞に「鍋の鍋の底抜け」が続く形があることも、その一例です。また、柳田國男の記録には「後ろの正面だあれ」を付け加える遊び方だけでなく、その言葉を使わない形も紹介されています。
つまり、現在知られている歌詞と遊び方が、全国で昔から完全に統一されていたわけではありません。
子どもと遊ぶときのポイント
現在も家庭や保育の場で楽しめる遊びですが、安全に行うためには少し注意が必要です。
- 中央の子どもがしゃがめるよう、周囲に十分なスペースを確保する。
- 輪を回るときに強く引っ張ったり、急に走ったりしない。
- 中央の子どもが怖がる場合は、目隠しを無理に続けない。
- 小さな子どもには、背後の人を当てる代わりに名前を教えて楽しむ方法もある。
本来は、歌と身体の動きが一体になった集団遊びです。難しい意味を考えることよりも、歌のリズムに合わせてみんなで楽しむことが大切です。
【プロの結論】かごめかごめの本当の意味を知るための3つの判断基準
ここまでの歴史や歌詞の変遷を踏まえると、「かごめかごめ」の意味を考える際には、三つの視点が重要になります。
判断基準1:実際に残っている古い歌詞と照らし合わせる
最初に確認したいのは、現在の歌詞だけを見て意味を決めていないかという点です。
江戸時代の採録形には「つるつるつっぺえった」や「鍋の底抜け」という言葉があり、現在の歌詞とは異なる構成が見られます。
この違いを知れば、「鶴と亀が滑った」という一節だけから、事故や不幸な事件を歌ったものだと結論づけることが難しいと分かります。
判断基準2:遊び方と歌詞の関係を優先する
「後ろの正面だあれ」という言葉は、目隠しをした子どもが背後の相手を当てる遊びに直接結びついています。
「籠の中の鳥」も、中央の子どもを周囲の輪が囲む構造から理解できます。
歌詞の意味を考えるときは、まず実際の動作と一致する説明がないかを確認することが大切です。
判断基準3:都市伝説と歴史的事実を分ける
妊婦説や処刑説、遊女説は、歌詞を物語として読むことで生まれた解釈です。
その中には、江戸時代の女性の身売りや遊郭制度など、実際の社会問題と接点を持つものもあります。しかし、社会問題が実在したことと、その歌が問題を題材に作られたことは別です。
歌の成立を裏付ける当時の記録、採録された歌詞、民俗学者による考察などを照らし合わせることが、正確な理解につながります。
2026年現在、最も堅実な理解は、「かごめかごめ」は江戸時代から伝わる遊び歌であり、現在の歌詞には長い伝承の過程で変化した部分が含まれているというものです。
その背景に宗教的な要素や社会的な意味が含まれていた可能性まで否定する必要はありません。ただし、特定の事件や人物、暗号に結びつけるには、さらなる歴史資料が必要です。
かごめかごめの歌詞の意味に関するよくある質問(FAQ)
Q1:かごめかごめは本当に怖い歌なのですか?
A1:歴史的には、子どもたちが輪になって遊ぶためのわらべうたです。妊婦の流産や処刑を題材にしたという説はありますが、歌の成立と結びつける確実な史料は確認されていません。怖いイメージは、主に歌詞の曖昧さや後世の都市伝説によるものです。
Q2:「かごめ」の本当の意味は何ですか?
A2:「囲め」の命令形とする説や、柳田國男が示した「屈め」という説、「籠目」を意味するという説などがあります。語源は確定していませんが、実際の遊び方と結びつけると、囲むことや中央でしゃがむ動作が有力な理解の手がかりになります。
Q3:「夜明けの晩」と「後ろの正面」は何を意味しますか?
A3:「夜明けの晩」は、柳田國男が遊びの動作を促す、わざと意味をはぐらかした表現として考察しています。「後ろの正面」は、目隠しをした中央の子どもが、自分の真後ろにいる人物を当てる遊びと結びつけて理解できます。
Q4:かごめかごめの作者は誰ですか?
A4:作者は分かっていません。江戸時代から伝わるわらべうたであり、特定の作詞家による作品ではなく、口伝によって変化してきた歌と考えられています。作曲家の山中直治など、後世に地域の歌を採録した人物と作者を混同しないことも大切です。
まとめ:かごめかごめは怖い暗号ではなく、歴史を受け継ぐわらべうた
「かごめかごめ」の歌詞には、「籠の中の鳥」「夜明けの晩」「鶴と亀がすべった」「後ろの正面だあれ」など、現代の感覚では意味を理解しにくい表現が並んでいます。
そのため、妊婦の流産説や遊女説、処刑説など、さまざまな怖い解釈が生まれてきました。
しかし、江戸時代の古い歌詞や国立国会図書館の資料、柳田國男の『こども風土記』を読み解くと、もともとの遊びの動作や、歌詞が時代とともに変化してきた過程が見えてきます。
特に注目したいのは、現在の「鶴と亀がすべった」に対して、古い歌詞では「つるつるつっぺえった」という表現が使われていたことです。また、「後ろの正面だあれ」も、実際に目隠しをした子どもが背後の人物を当てる遊びと結びついています。
2026年現在も、歌詞の原型や作者、すべての表現の由来が確定しているわけではありません。だからこそ、一つの都市伝説だけを正解とするのではなく、史料で確認できる歴史と、後世の人々が生み出した解釈の両方を知ることに価値があります。
「かごめかごめ」は、単なる怖い歌ではありません。江戸時代の子どもたちの遊びや言葉の変化、地域ごとの文化を今に伝える、日本の貴重なわらべうたです。その不思議な歌詞には、長い年月をかけて受け継がれてきた日本の民俗文化が息づいています。
主な歴史資料・参考文献
- 国立国会図書館「レファレンス協同データベース」足立区立中央図書館の調査(2022年)
- 柳田國男『こども風土記』(1942年)
- 国立国会図書館所蔵『竹堂随筆』・行智
- 小学館『精選版 日本国語大辞典』
- 野田市郷土博物館・市民会館の所蔵資料
- 全日本民医連「いつでも元気」(2026年5月掲載) (出典: かごめかごめ 歌詞 の 意味(Yahoo!ニュース))